よりみちガーデンとは?

かなざわ人物語

コミュニティマネージャー

2023.03.29

【対談】「なぜ私たちはコミュニティマネージャーになったのか」コミュニティマネージャーが語るよりみちガーデン【前編】

よりみちガーデン

2021年春に誕生した金沢区の中心地にあるコミュニティ広場、よりみちガーデン。

当初は京急電鉄の分譲マンション「プライム金沢文庫」マンションギャラリーとして誕生しましたが、昨年12月にリニューアルオープン。シェアキッチンや、イベントスペース、さらに小商いブースなども設置され、地域の人たちがより活動の幅を広げられる場所として生まれ変わりました。

今回は、そんなよりみちガーデンのコミュニティマネージャーに就任された八木佐知子さん、岩永慎也さん、松田瑛斗さん、上野さやかさんにインタビュー。コミュニティマネージャーに就任した経緯や、よりみちガーデンでどんな活動をしたいのか、話を聞きました。

さまざまなバッググラウンドを持つメンバーがコミュニティマネージャーに

――まずは皆さんのこれまでの活動や金沢区との関わりについて教えていただけますか。

八木佐知子さん(以下、八木):よりみちガーデンから徒歩2分のところでひのき酵素風呂サロンを経営しております。

もともとはポーラ化粧品に勤めていまして美容の仕事をしていたのですが、お客様や仕事を通して健康や身体の大切さに気づき、独立しました。今年で5年目になります。金沢区には結婚してから30年近く住んでいます。

岩永慎也さん(以下、岩永):普段は化粧品会社で研究員として働いています。子どもができたきっかけで妻と「そろそろ長く住む場所を決めて引っ越したいね」という話をしていて、1年半前に金沢区に移住しました。

なるべく自然豊かで海も山もあるような場所がいいなと思っていた中で、妻と八景島シーパラダイスに以前遊びに行ったときに「このあたりのエリアは落ち着くね」と私が話していたのを妻が覚えていてくれて。それで、金沢区でいろいろ物件を探してくれました。

松田瑛斗さん(以下、松田):横浜市立大学に通っている学生です。バンド活動をしたりとか、コーヒーが好きなので自宅でコーヒーを入れていたり、イベントを主催したり、学生団体やったりとかしていて、そういったことにずっと興味を持って過ごしています。

上野さやかさん(以下、上野):「金沢区ママ」という子育てサークルを15年前からさせていただいています。保育士をしながら地域のママさんたちの居場所作りをしてきました。最初からSNSを中心に活動していたのですが、自分も働いてたので、なかなか拠点を確立できていなくて。今は2年前からルンビニーという場所に拠点を構えました。

――みなさん、よりみちガーデンのコミュニティマネージャーに応募されたそうですが、そのきっかけを教えてください。

八木:よりみちガーデンはサロンから徒歩2分なので、「あそこに何かがあるぞ」って思っていました。(笑)。その頃はまだマンションのモデルルームでして、ときどきマルシェも開催されていて、素敵な場所だな、というイメージでした。そうこうしているうちにコミュニティマネージャーの募集が始まりました。

新しくマンションができたりして、いま金沢区に移ってきてる人が多いと感じています。そういう移住されてきた方々と共にこのような場で集まり、新しいコミニティーを作れたら楽しいのかなと思い参加してみました。

岩永:私の場合、「会社以外でも気軽に話せるような人とつながりたい」という思いがもともとありました。ただ、金沢区に住んでいるだけで、何か肩書があるわけでもないので、どうやって他の人と接していけばいいのか分かりませんでした。そんな中でコミュニティマネージャーの募集を見たんです。「よりみちガーデンの人だ」と覚えてもらえると、いろんな人と話しやすいな、と思って応募しました。

その切り口からいろんな地域の情報を得られたら、子どもにもいい経験になると考えています。自分自身、大学時代に国際ボランティアの活動に関わり、NPOの共同事務所に出入りしていたときに、多様な大人の方と話して知らない世界を知って視野が広がっていく感覚が心地よかったので、よりみちガーデンもそういう場所になっていくと嬉しいです。

松田:大学でまちづくり系のゼミに所属していて、そこで京急さんと関わる機会が多くありました。まだ、よりみちガーデンがマンションギャラリーだった頃に、駐車場のスペースを使ってよくイベントをやらせていただいてたんですけど、僕自身はそのときはそこまで濃い関わり方はしていなかったんです。

でも、ゼミのメンバーから「今おもしろい人探してるみたいだぞ」という話があって、その「おもしろい人」というのがコミュニティマネージャーだったんですよ。

人が活躍する場とか、人が落ち着く場とか、そういった場の仕掛けを作りたい、ということは僕も思っていて。ただ、自分でお店を開くとなると少しハードル高いじゃないですか。そう考えると、よりみちガーデンはすごくチャレンジしやすい場だし、自分がやってみたい実験もいろいろできるだろうな、と思いました。

上野:今、拠点としている場所は住宅地の中にあるんです。できれば、路面に面してて、行き来がしやすい場所で拠点を作りたいって考えたときに、よりみちガーデンのコミュニティマネージャーの公募を見ました。

これまでも京急さんとは、金沢区をもっと楽しくしていこうみたいな熱意のもと、いろんなワークショップに参加していたんですけど、コロナの影響で金沢区役所でやろうとしていた企画物も全部空中分解で、できないまま終わっちゃったこともありました。それをそのまま終わらせないで、ここで何かできたらいいなと思って、コミュニティマネージャーに応募したんです。

 

自分の個性や立地を生かした活動をしていきたい

――コミュニティマネージャーとしてどんな活動をしていくか、もうイメージされているんでしょうか。

八木:上野さんも含め金沢区は、女性がすごくパワフルで頑張っています。女性が経営されているお店も多いです。ただ、一生懸命頑張っているとやはり疲れてきますよね。でも走り続けてると疲れに気づかなかったり、自分の時間も取れなかったり……。そういう女性を応援していきたいです。

岩永:最近読んだ本の言葉を借りると「積極的な受身姿勢をとりたい」ですね。集まれる機会を多く仕掛けて、訪れる人の話をたくさん聞きたいですね。

カメラで写真を撮ることやデザインも好きなので、ここでお店を出している方の写真を撮って共有して盛り上げて、自分にできることを進んで提供しながら、新たに興味をもって来てくれた方のお話をどんどん聞いて、次のイベントにつなげていきたいですね。

この中では私だけがお店を出せる屋号がないので、まずは月1~2回のペースで飲み会を開いていきます!その飲み会めがけて来てくだされば、なんでもお話を聞きます(笑)

松田:やりたいことはたくさんあるんですけど、共通してあるのは「若者にもう少し夢を持ってほしいな」というところですね。僕らがやりたいことを発信できる、表現できる場所が全然ない。おまけにコロナ禍で「やっちゃダメ」のオンパレードだったから、若者は「声を上げるってどうやるんだっけ」ってなってるんですよね。それはすごくもったいないな、と思っていたので、肩の力を抜いて話して「これやりたいかも」って言えるような場所を作りたいです。

上野:よりみちガーデンって金沢区役所の目の前じゃないですか。乳幼児健診って金沢区役所でやるんですけど、体重測ったり、先生にみてもらったり、歯ブラシ指導をするだけ。せっかく同世代のママさんが、同い年の子を連れて集まっているのに、ただ行って終わり。「それってすごくもったいなくない?」と思うんですよ。

検診をやっている日に合わせて、よりみちガーデンでママミーティングをして、帰りに立ち寄れる場所にしたいです。5分でもいい。「どの公園で遊んでます」とか「どこの保育園を考えてます」とか少しでもそういう話が気軽にできる場にできれば、と思います。

 

>>後編へ続く

 

▼コミュニティマネージャープロフィール

・八木佐知子(やぎさちこ)
1970年横須賀生まれ。鎌倉女子大学出身。外資エステブランド、日本化粧品メーカーの25年間の美容スキルを活かし美容健康ケアをもっと幅広い多くの年齢層に伝えたいと考え起業。2018年に株式会社Saryを設立。
3兄弟の子育て支援をしてくれた地域への貢献として金沢区で自然発酵での温活によるデトックス免疫力ケアの【ひのき酵素風呂サロンdirumah KOSO salon】を6人のメンバーで運営中。前職で取り組んでいた女性のガン検診啓発ガン共生廃棄酵素パウダーを肥料へリユースする活動もスタート。休日は、海を見ながらコーヒー。そして猫たち。

・岩永慎也(いわながしんや)
1989年長崎県生まれ。九州大学出身。
大学時代に合宿型ボランティアであるワークキャンプを通じて、国際協力、ハンセン病快復者支援、震災復興などに携わり、人と人との繋がりの意味に興味を持つ。化粧品会社で研究開発業務に従事する傍ら、子育てを契機に自然豊かな金沢区へ移住。新たな地元として地域に溶け込み、多くの人との繋がりを楽しむべく、様々なジャンルのイベントを企画中。カメラやコーヒー、和楽器が趣味。



・松田 瑛斗(まつだ えいと)
2001年神奈川県生まれ。
現在横浜市立大学に在学し、まちづくりを専攻しながら、よりみちガーデンにてKNOT CAFEをひとりで営業中。高校時代からエンタメを主体とした場作りの実践を学び、その際の新潟の親友がKNOT CAFEの共同創業者にもなる。大学入学とともに学生団体の立ち上げなども行ってきた。好きなものは猫と音楽。

上野さやか(うえのさやか)
子育てサークル金沢区ママ代表。
1985年、横浜市南区生まれ。祖父母の家が金沢区にあり、幼少期より金沢区内へよく来ていた。小学5年生のときに金沢区能見台へ転居。中学、高校も金沢区。アルバイトもずっと金沢区。区内の保育園で15年勤める。長男出産の際に子育てサークル金沢区ママを立ち上げ、現在も活動している。

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